「平成27年新春のご挨拶」を追加
株主の皆様へ 平成27年新春のご挨拶
新年明けましておめでとうございます。
皆様におかれましては、つつがなく新年を迎えられましたこととお慶び申し上げます。
年頭にあたりご挨拶申し上げます。
わが国経済は昨年、アベノミクス効果や円高修正により企業業績や雇用情勢の改善が見られましたが、個人消費や住宅投資が低迷し景況感にばらつきが見られました。米国では好調な企業業績を背景に穏やかな拡大が続きましたが、中国など新興国では経済成長に減速感が見られました。しかしながら、足許では設備投資も回復しつつあり、当社にとって内外でビジネスチャンスが拡大傾向にあると認識しています。
当社の平成26年を振り返りますと、第2四半期半ばまで大口取引先の生産調整や民生機器向けの普及価格帯品で厳しい価格競争がありましたが年半ば以降、生産調整が終了したことや自動車・空気洗浄機・電源サーバ向けの半固定抵抗器(トリマ)、通信機器向け民生用ボリューム、さらには車載用非接触センサなどが好調となり、第2四半期は減収となりましたが、通期では増収を確保できるものと考えております。当社は第2四半期、財務の健全性を高めるとの観点から、たな卸資産の評価損を売上原価に計上したことや在庫の適正化を行ったことを主因に、連結純利益がマイナスとなりましたが、財政状態は健全になっております。第3四半期に入り、受注が好調で財務の健全化と円安効果が加わり、売上・利益とも前年同期を上回って推移しています。また、本部制の導入により効率化を図るとともに迅速な意思決定が可能になり、また関係会社を完全子会社にしたことでグループにおける内部統制が強化されたと考えています。
以上を踏まえ、今年の行動指針におけるキーワードを
「ワントーコス プロフェッショナルは進化しつづける」としました。
グローバル市場における厳しい企業間競争に打ち勝ち、事業を拡大していくためには、製販開(製造・販売・開発)が一体となって、時代のニーズにあった高品質の製品をタイムリーに供給していく必要があります。管理部門を含むワントーコス体制で強固な企業体質を作っていく所存です。強い企業体質の源泉は社員一人ひとりにあります。社員がプロフェッショナルとの自覚をもって、常にレベルアップしていく企業を作ってまいります。
昨年から、車載用非接触センサの量産を開始し、開発・生産技術が蓄積されたことで、新たに複数の大型案件を受注することができました。これを受けて今年は、福島県白河市と中国広州市に車載用センサなどの生産工場建設に着工するほか、大分県中津工場などで生産ライン増強を計画しています。これらのプロジェクトが売上に寄与するのは、本年4月から2017年半ばにかけてですので、2015年は飛躍への踊り場になる可能性があります。従いまして、既存製品の拡販に全力を尽くすとともに、プロジェクト立上げに万全を期すことで、昨年以上の業績を確保したいと思います。「鳥は向かい風の中飛び立つ。」といわれます。今年は「未年」(みどし)で、未は未来に通じますから、当社は、厳しい経営環境という向かい風の中、未来に向かって羽ばたいていきたいと思います。
新しい年が株主の皆様にとって、素晴らしい年になりますことを心よりお祈り申し上げます。